Thursday, November 11, 2010

関西活版倶楽部&活版エキスポゼロ



関西の活版印刷所の二代目達が集結して「関西活版倶楽部」が結成されました。今週末の11/13(土)14(日)の二日間、大阪で彼らの主催するエキシビジョンが開催されます。

昨年の夏、大阪で展示をしていた時のことです。temp pressのブログにひとつの書き込みがありました。それは大阪の活版印刷所・明晃印刷株式会社さんからでした。

ずっしり重い活字ケースは定位置が定まってしまったら最後、印刷所の外に移動することはありません。活字ケースを印刷所から連れ出してみたらいったいどうなるのだろう?ケースを写真で撮影し、原寸サイズにプリントしたシート16枚にして東京から大阪まで移動してみたのです。それがこの時展示をしていた活版レシピ「わたしの馬棚」という作品です。



段ボールの棚にぺらぺらのカラフルなシート、世界最軽量のtemp press製の馬棚。きっと生まれてはじめて馬棚を見た方もいたと思います。この作品がペーパークラフト故に、きっと本物が見てみたくなったのだと思います。この展示をご覧になったお客様達が大阪で活版印刷所を探し、辿り着いたのが明晃印刷さんでした。急に活版の問い合わせが増えたことを不思議に思って、職人のお父さんとその息子さんが展示を見にきて下さいました。それまで若い人達が活版に関心を持っているとは思っていらっしゃらなかったそうで、とても驚かれたそうです。

それからたった一年。明晃印刷さんを中心として関西の活版印刷所の二代目達が集結してこのような動きが起こってきたことをとても驚いています。お話を伺うと、職人さん達は若い人やデザイナーからの思いもつかない要望に悪戦苦闘をしている様ですが、私の「アーカイブとしての活版レシピ」とはまた違った「新しい活版レシピ」が上書きされ生み出されているのだとしたら、それはわたしの想像を超えて行くのだと思います。

関西にお住まいの方は是非お出かけ下さい。