もの言わぬひんやりした金属活字は、約320度の熱と音の中から生まれてきます。生まれたての活字には確かな温度があります。それはほんのり人肌に温い。人の手によって活字が拾われたり、組まれたりする工程の中で再度温め直され、幾重にも人の温度が伝わって印刷物が生まれます。それゆえに活版印刷は今なお人の心を捉えて離さない独特の魅力があるのではないでしょうか?
現在も活字鋳造から印刷まで一貫して行なっている活版印刷会社さんのご協力の元に、母型から活字を鋳造するという外部の人には滅多に公開することのない体験と工程を見学することで活版印刷に隠された「温もりのレシピ」を皆様にお伝えする会になったらと思っております。この機会に是非ご参加下さい。
活版レシピ「はじめての鋳造」
日時/2011年8月27日(土)14時〜(2時間程度)
場所/内外文字印刷株式会社
東京都板橋区清水町60-13
最寄り駅(都営三田線・板橋本町駅)より徒歩10分
案内/澤辺由記子(temp press)
参加費/3000円
定員/10名
【内容】
お好きな文字を一文字選び、活字母型を使い職人さんの指導のもと活字鋳造機でひとりづつご自身の手で鋳造体験をいたします。鋳造(活字を作る)、文選(活字を拾う)、植字(活字を組む)印刷現場をご案内しながら普段垣間みる事のない活版印刷のレシピを体験見学するツアーです。昔ながらの方法で作られた罫線を組んだ組版を使って、ご自身の名入りオリジナル原稿用紙を作るワークショップ付きです。(ご自身で鋳造した活字は少量お持ち帰り頂けます。)
【持ち物】
エプロン
(※印刷所内は油やインクの出ている箇所があり、不意に汚れることがございます。汚れても構わない服装でお越し下さい。)
【ご予約方法】
定員に達しましたのでご予約を締め切らせて頂きました。
澤辺由記子(temp press)
凸版印刷・印刷博物館の印刷工房にて活版印刷のワークショップ、アーカイブの仕事に携わり、技術の保存と伝承のために数多くの活版職人から直接指導を受け、その技術と歴史を学ぶ。その後グラフィックデザイン事務所を経て、タイポグラフィーにまつわるプロダクトブランドであり、活版印刷のアーカイブプロジェクトであるtemp pressをはじめる。
http://temppress.jp/about.html
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